山の上から、砲弾を真横に撃つ——ニュートンが『プリンキピア』で考えた思考実験です。遅ければ落ちる。速すぎれば二度と帰らない。そして「ちょうど」なら、永遠に落ち続けながら一周してくる。それが軌道です。初速のレバーを0.1km/s刻みで動かすと、墜落・周回・脱出の運命がきわどく分かれます。月や火星でも撃てます。
衛星は「浮いている」のではありません。落ち続けているのに、地面が先に曲がって逃げていくだけです。
実際のロケットは真横には撃ちません。大気を避けて垂直に上がり、徐々に倒して横向きの速度を稼ぎます(重力ターン)。それでも本質はこのページと同じ——宇宙に行くことの正体は「高く上がること」ではなく「横に速くなること」です。
出典:I. Newton "Principia" (1687) の大砲の思考実験